リピーター育成の第一歩。伊吹山ドライブウェイの LINEミニアプリ開発が示す、観光DXの着実な進め方
来場者分析とリピーター獲得の課題を、LINEミニアプリ開発で解決。企画から運用までワンストップで支援した事例です。
息をのむ絶景が広がり、四季折々の自然が訪れる人々を魅了する「伊吹山ドライブウェイ」。多くのドライバーがその景色を求めて訪れます。しかし、運営を行う日本自動車道株式会社様は、ある課題を抱えていました。

「お客様の顔が見えない」リピーター戦略の壁
「年に一度訪れてくれるお客様に、どうすれば別の季節にも足を運んでもらえるだろうか?」
伊吹山ドライブウェイの魅力は、季節ごとにまったく違う表情を見せる点にあります。春の芽吹き、夏の涼風、そして秋の紅葉。それぞれの季節の美しさを知ってもらえれば、もっと多くのお客様に、もっと何度も楽しんでいただけるはず。しかし、そのためには「誰が、いつ、どんな目的で訪れているのか」という来場者のデータが不可欠でした。従来のWebアンケートでは詳細な顧客属性の把握が難しく、効果的な再訪促進(リピートプロモーション)が打てないという課題がありました。
「まずはお客様を深く知ることから始めたい」
その思いが、このプロジェクトの出発点でした。
なぜ「LINEミニアプリ」だったのか? 顧客接点を創出する最適解
「お客様を深く知りたい」
「一度きりでなく、何度も訪れてほしい」
この課題に対し、ACCESSが最適解として提案したのが、「LINEミニアプリ」の活用です。

お客様に新たなネイティブアプリをインストールしていただくのは、手間やスマートフォンの容量を気にするなど、心理的なハードルが非常に高くなります。しかし、多くの人が日常的に利用するLINEのプラットフォーム上で動作するミニアプリであれば、そのハードルを劇的に下げることが可能です。
LINEミニアプリが持つ強みは、お客様の課題解決に直結します。
圧倒的な手軽さ(ダウンロード不要)
お客様はQRコードなどを読み込むだけで、LINEアプリ内ですぐにサービスを利用開始できます。「アプリをストアから探して、ダウンロードして、会員登録して…」といった手間が一切なく、利用へのハードルが格段に低いのが最大の特長です。
顧客の「顔」が見えるようになる
お客様の同意のもと、LINEアカウントと連携することで、年齢や性別といった顧客属性データを取得できます。これにより、これまで把握できなかった「どのようなお客様が訪れているのか」というデータ分析が可能になり、サービス改善や企画立案に活かせます。
継続的なアプローチで再訪を促せる
ミニアプリの利用をきっかけに、LINE公式アカウントへ友だち追加を促すことができます。これにより、お客様との継続的な接点が生まれます。例えば「春に来場されたお客様に対し、秋の紅葉シーズンに合わせてクーポンをLINEで直接届ける」といった、的確なタイミングでの再訪促進(リピートプロモーション)が実現します。
これまで「点」でしかなかったお客様との関係を、LINEを通じて「線」で結び、長期的なファンになってもらう。私たちは、こうしたデータ活用の構想からUI/UX設計、開発までをワンストップで担う形で、このLINEミニアプリ開発を提案しました。
シーズン開幕へ。確実なプロジェクト推進力
このプロジェクトには、「4月のドライブウェイ開場の1か月前までにリリースする」という絶対的な目標がありました。冬期閉鎖が明けるシーズン開幕に間に合わせるためには、スケジュールを確実に遂行する必要がありました。
このような短期決戦のプロジェクトでは、小さな仕様変更や手戻りが致命的な遅延に繋がります。ACCESSは、お客様のビジネスゴールを深く理解した上で、企画段階から綿密なUI/UX設計を実施。お客様との間で認識の齟齬が生まれないよう、スケジュール管理とコミュニケーションを行いました。
UI/UX設計においては、既存アンケートの分析、カスタマージャーニーマップ制作、ペルソナ制作、UXコンセプトと機能の優先度の整理等を実施いたしました。


「作って終わり」ではない。お客様のビジネスに寄り添う継続的な運用支援
LINEミニアプリはリリースして終わりではありません。初年度の目標である「認知度向上」と「来場者数増加」に向けての取り組みが重要です。今後、LINEミニアプリで取得できる属性データを元に分析を行い、リピーター獲得に向けた施策を検討していきます。
株式会社ACCESSは、お客様のビジネス課題に真摯に向き合い、最適な技術と確かなプロジェクト推進力で、その解決をサポートします。今回の事例のようなLINEミニアプリ開発はもちろん、顧客接点のデジタル化やデータ活用によるDX推進にご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度ご相談ください。貴社の課題に最適なご提案をさせていただきます。